AspinaAMR導入事例:株式会社アルプスツール様

3台のAspinaAMRをフリート管理して、3棟の建屋間で搬送自動化

  • 導入先:株式会社アルプスツール様 第三工場
  • 業界:工作機械工具メーカー
導入前の課題
  • 工場の建屋間で部品や製品を
    加工作業者が台車で搬送
  • 加工者業者の作業効率低下・疲労
運用・効果
  • 主な導入製品:AspinaAMR85L×3台
  • 建屋間の搬送を自動化
  • フリート管理と遠隔操作アプリにより、スムーズな搬送を実現
  • 作業者負担を大幅に軽減

工作機械工具メーカー 株式会社アルプスツール様のご紹介

1929年の創業以来、世界各地の工作機械メーカー向けに、特殊仕様を含めたツーリング、回転工具、コレットチャックなどの製品や、周辺機器であるバーフィーダの開発・製造・販売を行っている企業です。

中国・タイに生産拠点を、アメリカ・ヨーロッパに販売拠点を構え、グローバルなビジネス展開を積極的に推進しています。世界最高峰の高精度・高品質・高効率な製品をお客様に提供するため、最新設備を駆使し、日々挑戦を続けています。

AspinaAMR導入前の課題はどのようなものでしたか?

当社では、場内での製品や部材の搬送をすべて作業者が台車を使って手作業で行っており、少量多品種の生産体制において搬送作業が大きな負担となっていました。
製品の搬送では、加工機での作業を終えた担当者が、自ら次工程や製品置き場まで製品を搬送する必要があり、作業効率の低下や、作業者の疲労や集中力の途切れによるヒューマンエラーのリスクも課題となっていました。
特に今回AMRを導入した第三工場は3つの棟に分かれており、建屋間を1日に何度も往復する必要があったため、作業者の疲労が蓄積しやすく、改善の必要性を強く感じていました。

こうした状況を改善するため、作業者の負担軽減と安全・快適な作業環境の実現を目指し、AspinaAMRの導入を本格的に検討。現場での試運転期間を経て、本格的な運用を開始しました。

AspinaAMR導入の決め手は何でしたか?

以前からAGVやAMRなどの自動搬送機器の導入を検討していました。少量多品種の生産体制に対応できる機器を探していたものの、第三工場での棟間移動を前提とした場合、無人搬送車のサイズが限られた搬送スペースに適さないケースや、費用面・レイアウト変更への柔軟性に課題があり、なかなか導入に踏み切れずにいました。

そのような中、AspinaAMRをWebで発見しました。狭い通路でも運用可能な製造現場向けAMRとして紹介されており、企業情報を確認すると地元企業であることが判明。地元ならではの安心感に加え、距離の近さを活かしたきめ細やかなサポートにも期待が持てたことから、すぐにWebサイトから問い合わせを行いました。

導入の決め手となったのは、棟間移動に必要な幅800mmの自動扉の通過に対応できる本体サイズ、将来的なレイアウト変更にも柔軟に対応できる運用性、そしてコスト面でも納得のいく提案をいただけたことです。
さらに、当社の運用方法に合わせて、システム面も含め柔軟に対応いただけた点も大きな要因となりました。導入を検討していた当時はまだ予約販売の段階でしたが、「一緒に作り上げていく」という前向きな姿勢に強く共感し、社内でも積極的に導入を提案しました。

自動扉を通行するAspinaAMR

当社にとってAMRの導入は初めての取り組みでした。新しい仕組みを日々の業務に取り入れることには心理的なハードルがあり、特に現場では「使いこなせるのか」「業務に支障が出ないか」といった不安の声も想定されました。
そこで、導入にあたっては「誰でも直感的に操作できること」を最優先に設計を進めました。
シナノケンシさんには、シンプルで分かりやすい操作画面や運用方法をご提案いただき、実際の運用でも現場作業者がすぐに使いこなせるよう工夫されていました。

また、導入前には試用期間(レンタル期間)を設け、社内のキーパーソンを巻き込みながら実機を使った検証を実施。関係者の理解と納得を得ながら導入を進めることができました。
現場への展開についても、いきなり全員に使ってもらうのではなく、まずは一部の作業者から始めて、実際に稼働している様子を他の作業者が見ることで、徐々に受け入れが広がっていきました。
現在では第三工場全体でAspinaAMRが活用され、現場にしっかりと定着しています。

AspinaAMRをどのように使用されていますか?

現在、第三工場には3棟の建屋があり、それぞれに1台ずつ、合計3台のAspinaAMRを配備しています。
そのため、社内ネットワークを利用して複数台制御の交通整理オプションと遠隔操作アプリを使って運用しています。

フリート管理オプション「AspinaAMR Fleet」で交通整理

作業者が呼び出しを行うと、その時点で最も近くにいる稼働可能なAMRが選ばれ、指定された場所へ搬送を行う仕組みです。
これにより、呼び出しや運搬時間の短縮が実現され、業務効率が向上しました。

一度、社内ネットワークの不具合でAMRが走行しない日がありましたが、その際には現場から「今日はあいつ(AMR)走らないのか?」と問い合わせがあるほど、現場に定着した存在となっています。

遠隔操作アプリ「AspinaAMR Controller」で呼び出し

さらに、現場での使いやすさを追求し、以下のような工夫も行いました。

  • 加工機は高さがありAMRの状態が見えにくいため、高い位置にパトライトを設置し視認性を向上。
  • 加工機稼働中は走行音が聞こえにくいため、大音量スピーカーを設置し音量を調整。
  • 作業者が直感的に操作できるよう、スタートボタンや緊急停止ボタンを設け、ボタン一つで運用可能に。
  • 荷崩れ防止のため、進行方向に壁を設置し、急停止時でも荷物が崩れないように設計。
ボタンで指示する

実際に稼働を始めてみると、現場に適した動作を実現するためには細かな調整や最適化が必要であることが分かりました。
その中で、シナノケンシさんには現場での調整作業にも丁寧に対応いただき、課題の解決に向けて共に試行錯誤を重ねています。

AspinaAMRを導入してどのような効果がありましたか?

AspinaAMRの導入により、これまで人手で行っていた搬送作業が自動化され、作業者の負担が大幅に軽減されました。
特に、1日に何度も往復していた3棟間の搬送を自動化したことで、搬送にかかっていた時間を他の業務に充てられるようになり、現場全体の効率化と生産性の向上につながっています。

導入をきっかけに、各部署が集まり、搬送作業や場内スペースの使い方について話し合う機会が生まれました。
AMRのステーションをどこに設けるか、どのようにスペースを確保するかといった具体的な検討を通じて、物の流れやレイアウトの見直しにもつながり、結果として社内の意識改革や部門間の連携強化にも良い影響を与え、
また、整理整頓への意識がさらに高まり作業者にとっても安全で快適な現場環境が実現しています。

定量的な成果は計測中ですが、作業者の心理的負担の軽減、業務のスムーズさ、社内の意識改革といった定性的な効果は非常に大きく、今後のさらなる活用にも期待が高まっています。

AspinaAMRで今後どのようなことを実現してみたいですか?

今後は、社内で開発中の生産管理システムとQRコードを連携させることで、より簡便かつ効率的な搬送作業の仕組み構築を目指しています。現在は人手で行っている搬送物の載せ降ろしについても、自動化や非接触での受け渡しが可能な仕組みの導入を検討中です。
来年新設予定の工場でもAspinaAMRの導入を予定しており、エレベータとの連携による階層間の移動にも対応させることで、さらなる自動化の実現を目指しています。

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